隣に座っていいですか?
「気にして当たり前なんです。それでも自然に振る舞ってるから、郁美さんも子供が出来たら自分も家族の一員として気が楽になるかと思ったり」

「考えすぎだよ」

「本当ですか?」
静かに言われて
黙ってしまった。

「亡くなった妻は、もう僕の一部です」

彼が
亡くなった奥さんの話をするのは
いつ以来だろう。

きっと
今回しっかり話合ったら

もう二度と
亡くなった奥さんの話は私にしないだろう

はっきり
私はそう思う。

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