隣に座っていいですか?
「いくちゃんママ?」

ジッと見ている桜ちゃん。

「何?」

「パジャマがへんだよ」

指摘された。
何?変って何?……って

パジャマのボタンが
見事にひとつずつズレている。

「あわて者だねぇ、いくちゃんママは」
楽しそうに彼が言う。

って
誰かさんに遅い時間に脱がされて
時間かけて大人な事して
ボーっとしてパジャマ着て
速攻寝たから

なんて言えません。

戸惑ってる間に
桜ちゃんは走って私達の寝室から出て行く。

あわて者で終わってしまったか

「直してあげる」

彼の手が伸び
直すどころか
脱がしているし

「違うでしょ」
軽く叩いてから
私も大きく伸びをして起き上がる。

「まだ早いよ」

「強力粉とイースト菌を買うんだもん」

「お店は開いてないですよ」

「じゃぁホームベーカリーを磨いてくる」

答えると笑ってまた自分の胸に私を戻す。

腕枕で抱かれ
長い指が身体をまさぐる。

「郁美さん」

「はい?」

「僕の一番のクリスマスプレゼントは、郁美さんです」

「そんな大したもんじゃないよ私」

恥ずかしくなる。
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