noir papillon
銀の光を放つ月から、眩く暖かな陽へと代わる頃、未だ疲れのとれないハルは無理やり起こされ朝食をとる。
早朝にもかかわらず、カナメ達5人は既に食事を済ませているもよう。
「はいはい、さっさと食べなよハル。後5秒で食べないと昼食抜きにするぞ?」
「は!?何訳の分からない事──」
「はい5~」
食べ始めたばかりなのに残りを5秒で食べるなんて無理だ。
何とか説得しようにも既にカウントダウンは始まっている。
カナメの事だ。
冗談だなんて言う筈が無い。
言い出した事は必ずやる質だ。
このまま朝食抜きで特訓だなんて、身体が保つ筈もないし…
ハルは慌てて朝食を頬張り難を逃れたとかいないとか。