前髪少女の秘密?!
蘭に慰められながら、家着。
「おかえりー、優紀」
リビングに入ると笑顔でお兄ちゃんがお出迎え。
「おにーちゃ~ん…」
「はははっ、絵にかいたような倒れっぷりだったな~!」
笑い事じゃないんですけどね…。
「ホント…もう心くじけたって…」
「まぁ、大丈夫大丈夫!意外に入学式の事なんてすぐ忘れるもんだよ。俺だってほとんど覚えてないし!」
「お兄ちゃん…2年もかかるよ、そうなると」
また「ハハハっ」って笑ってる。
ファンの方が見たらもう死ぬほどの威力なんだろうけど…、
あいにく妹。
「もうっ…笑わないでよ~…」
笑ってほしくありません。
「ごめんごめんっ!プハハハハハ!」
謝りながらも笑ってるし。
「もういいやー…部屋行く…」
と、まだ笑ってるお兄ちゃんに背を向け、階段を上がって自分の部屋に入った。
で、携帯を開いて電話。
『プルルルル…プルルルル……ハイもしもし…』
2コール聞いたところで相手が出た。
「ヒナちゃん?優紀だけど…今日行くね?」
『あれ?今日は入学式じゃなかったっけ?お祝いは?』
「明日―」
それだけ言って電話を切った。