前髪少女の秘密?!




――それからが大変だった。


高野の友達である広山 蘭は中学の頃同じクラスでふざけ合った仲。

つまり…高野も同じ中学なんだが……中学のころに見かけた記憶が全くない。


けど、決定的証拠。

卒業アルバムにはきっちり、名前と顔写真が載っていた。


……なんで知らなかったんだろう。

でも俺が全く知らないのと同じくらい高野も俺の事を知らないんだろうな…。




…あんまり惹かれていく意識はなかったけど…ビックリ。

気付くと目が高野を追って行く。

自分でもよくわからなくてむしゃくしゃ。


なににどう惹かれているのか分からない。


夕鬼に、皆に会いたくなって倉庫へ行った。




……倉庫には同じクラスになった幹部の奈央さんがいた。

一応俺は下っ端だから同い年でも敬語を使わなくては。


まだ倉庫へ来たのは数少ないけど、それでも段々となじんできた事に喜びを感じていた。

ここが一番楽しい。

そんな思いが俺の中では出来上がっていた。


で、俺は気になる事を。

「夕鬼さんは?」

「あー、今日も来てない。昨日は来てたんだけど。日向さんが言うに、今日の朝に帰ってったらしい。昨日ずいぶん飲んでたからな~」


…いっつも会えない。

大体俺が来る日の前日に来てたり…。






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