月光の降る世界へ


僕の姿に気付いた誠太郎が、トコトコと走ってきた。


・・・少し、申し訳なさそうな顔をして。


たぶん、僕が土方さんに怒られたのを誰かから聞いたのだろう。



「おはよう、誠太郎」


「お、はよう、総兄」



――――なんか、いつもと違う。

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