海底の王国〈外伝〉
「…フレイヤ…フレイヤ!生きてるかい?!」

体を思い切りゆさぶられ、うるさそうにフレイヤは目を覚ますと、上体を起こした。

「…うるさいな〜勝手に殺さないでよ…」
「フレイヤー!!」

そう呼ばれるとフレイヤは、レンリとミカサに抱きしめられた。

「あんた、すごいわ!ほんと天才よぉ!!」

キョトンとしているフレイヤに向かって、ミカサがほめちぎった。

「フレイヤ、君すごいよ!本当にやっちゃうとは、正直思わなかったよ…」

レンリが微笑みながら、フレイヤが立ち上がるのを手伝った。

「…言ってる事が、さっきと違うし…」

フレイヤは満面の笑みで返すと、自分が海の中でも呼吸をしている事に気づき…生きている事を確かめた。

そして周りを見渡すと、一緒に海の底に沈んだ人々から歓声がわき起こった。

「…おとぎ話じゃなかったでしょ?」
「うん…」

歓喜する人たちを見て、レンリはフレイヤに言った。

「…夢をまだ、見ているみたいね…」

フレイヤは黄緑色の瞳に、青く美しい海の世界を映しながら呟いた。

色とりどりの魚たちが、フレイヤたちのすぐ側を通り過ぎて行った…
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