上司と上手につきあう方法【完結】
何気なく、本棚に並べられた背表紙を眺めながら今さら気付いたことがある。
段ボールの中にあった本は確かに量は多かったが、きちんとグループ分けしてあったから、本棚に収納するのは簡単だったのだ。
そして床には、本とか、雑誌とか、ごちゃごちゃした小物とかが散らばっているけれど、クローゼットの中はきれいに洋服がハンガーにかけられていて、シャツだってアイロンがかかってる。不思議だった。
あえていうのなら、理路整然と散らかっているというか……。
けれど本棚の片づけが苦手な人もいるかもしれない。
朝陽にいたっては、昔からこうだったはずだ。
「――本当はさ」
朝陽は段ボールを畳みおえて丁寧にそれらを紐で縛った後、立ち上がって私を見下ろす。
「俺、結構綺麗好きなんだよね」
「は?」
「だけど美琴と付き合ってた頃、わざと散らかしてた」