上司と上手につきあう方法【完結】
え?
朝陽、どうしちゃったの?
そして私……尖ったもので刺すんじゃなかったの?
なんて、内心笑おうとしたけれど笑えなくて。
逃げようにも、残念ながら背中に本棚、目の前には朝陽で、身動きがとれない。
「ちょ、あさ、ひ、」
「――うん?」
「じゃなくて、あの」
キラキラと輝くアーモンドアイ。口角の上がった唇。
彼は獲物を追い詰めた獣のように、微笑みながら、ゆっくりと顔を近づけてささやいた。
「昔もさ、美琴がなかなか俺に告白してこなかったから、好きって言ってほしくて。部屋に招くにあたって、今と同じように、少々小細工をしたってこと」
「小細工……?」
「床が足の踏み場もないほど散らかってたら、ベッドに座るしかない」
「――!」
遠い昔の思い出が走馬灯のように脳裏に浮かびあがる。
そういえば――…