上司と上手につきあう方法【完結】

しかも、前の座席の働くお母さんたちまで巻き込んでひどく盛り上がっている。あれはすぐには終わらなさそうだ。



「ここに座っていてもいいか? 他の席はどうやら空いてないし……」



部長はうんざりした様子で塩田さんたちの一団を見つめた。



「も、もちろんです、どうぞっ」

「すまない」

「いえ、こちらこそ、紗江子がすみません……」

「まぁ、旅行だからな……」



ため息交じりに部長は言い、長い脚を組んでこめかみのあたりに指をついた。


にしても、部長とこんな至近距離になるの久しぶりかも。

ちょっとドキドキする。


いやいや、でも席が空くまでだし……。

ドキドキしたところで、ここバスだしっ……!

何にも起こるはずないし――



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