上司と上手につきあう方法【完結】
「――まぁ、確かに山本さんって、なんだか底が知れないっていうか。ニコニコしてるけど、裏がありそうっていうか。だから私は、ノーサンキューなんですけど~」
伴ちゃんは、黙り込んだ私のフォローなのかなんなのか、優しいことを口にする。
「いや、ごめん……いいの」
私は首を振って、二人の顔を見比べるように視線を向けた。
「あのね……実は、正直にいうけど、朝陽と昔付き合ってて、で、フラれたの。二十歳の時……なんとなく想像ついてたかもだけど……」
「ああ、やっぱり……付き合ってたのかなって思ったわ」
と、紗江子がうなずく。
「久しぶりに、しかも合コンで再会したから、すっごく驚いたの。おまけにうちに派遣されてくるし……向こうは私のことズタボロに捨てたのに、なんかフレンドリーに接してこられて、ムカついたっていうか……今もムカついてるっていうか……」