上司と上手につきあう方法【完結】
あまりそう言うことに興味のない紗江子も、ついのせられたのか、お守りを食い入るように眺めている。
私もこっそり、可愛らしい縁結びのお守りを買った。
二つ……。
それを二人の目を盗んでバッグに忍ばせる。
「海岸沿いに鳥居が見えるんですよね。あっちも行きたいけど、そろそろ戻ってお風呂入らないと夕食に間に合わないです」
残念そうにいう伴ちゃんに、
「朝、早起きして行ってみようよ」
と、紗江子が言う。
気が付けばかなりの時間が経っていた。
「ですね」
「じゃあ、戻ろうか」
三人、駆け足でホテルへと戻る。
7時に夕食で、まだ時間はあるのだけれど、その前に温泉に入らなければならない。