上司と上手につきあう方法【完結】
「うーん」
「どうしたの……?」
「彼って、美琴の元彼なんだよね? しかも向こうから振って……」
「まぁ、一応……」
「だけど何だか、人懐っこいとか以上に、美琴のことかなり気にかけているように見えるんだけど、気のせい?」
「っ……」
驚いて、猫のようにビクッと背中が丸まった。
「えーっ、そうなんですか!?」
伴ちゃんもすぐに反応する。
本当、身近な人の現在進行形の恋愛ごとって、どうして妙に勘が働くんだろう。
浴場に行くまでの間、彼女たちの追及の手がゆるむことはなかった。
――――……