上司と上手につきあう方法【完結】
すると部長が、ハッとしたように一瞬腰を浮かせた。
「悪い、飲み物くらい用意するべきだったか……」
「えっ!? い、いや、いいですよっ、そんなの!」
なんでそういう風に気をまわすのよ!
慌てて彼の手首をつかむ私。
久しぶりにふれた部長の手は相変わらず骨がしっかりしていて、でも太くで。
手のひらの下のその感触に一瞬心を奪われそうになる。
けれど、眼鏡をかけていないすっぴんの部長が一瞬目を丸くしたことに気付いて
「あっ、ごめんなさい……」
慌ててその手を離してしまった。
そう、すぐに離したはずなのに、膝の上にのせた私の手は、汗ばむくらい熱くて……。