上司と上手につきあう方法【完結】
口ごもる部長。
なんだか言い辛そうだ。
でも、いや、じゃないよ。
なにかあったに決まってるんだから!
「部長……」
一瞬、部長の腕が緩んだのを感じた私は、ぐいっと彼の胸を押し返し、玄関に置かれていた荷物に飛びついた。
そしてバッグの中から例のものを取りだし、玄関で立ち尽くしている部長に正面から向き合う。
ちょっと驚いたように私を見下ろす部長に、私はドキドキしながら、勢いよく手の中のものを差し出した。
「これ、どうぞ!」
部長は、一瞬、不思議そうに眉をひそめたけれど、おそるおそると言ったように私の手からそれを受け取って、マジマジと見つめたあと、白くて小さい紙袋の中に入っているものを、長い指先で取りだした。