上司と上手につきあう方法【完結】
それは白地に水色で、ハートが描かれている、可愛らしいお守りだった。
「あ、あのですね……! 白浜神社は縁結びも有名なんです、だから、あの、彼女さんと、やり直せると思います!」
「――」
「本当は、あの、昨日の夜に渡そうって思ってたんですけど、渡せないままで……あはは……」
誤魔化すように笑う私。
改めて言うと恥ずかしいことこの上ないのだけれど……
そう。昨晩、部長に呼び出されたあと、一度部屋に戻った私は、これを部長に渡すつもりだったんだ。
あのときはまだ、自分の好きという気持ちにはっきり気付いていなかったけど。ただ、部長に元気になってもらいたかったから、その一念で……。
結局、自分の気持ちに気付いて、ちゃんと告白する前にフラれて、渡せないままになっちゃったけど。渡せてよかったと思う。
効果のほどはささやかかもしれないけれど、部長の力になりたいと思う気持ちは嘘じゃないから。