上司と上手につきあう方法【完結】
舌は、なめらかに、まるでそれだけで意思を持った生き物のように、やすやすと私の唇の中に入り込み、強く、柔らかく、時には翻弄しながら、誘い込む。
触れ合った唇の先から、バターのように体が溶けていくのがわかる。
うう、気持ちいい……
足に力が入らない。
生まれたての小鹿のように、ぷるぷると足が震えてしまう。
だけど、この状況がまずいってことは頭の端っこでわかっている。
きっと待っているのは悲しい結末だけだ。
だから体は、逃げようとするのだけれど、部長の腕の中から逃げられない。
なぜなら部長の手が、いつのまにやら首筋から肩、背中へと回って、私の体を優しく撫でつけているからだ。
まるで自分が、上等な猫にでもなったような、甘い気分になる。