上司と上手につきあう方法【完結】

今、私を見下ろす彼は、私の知っているどの部長とも違う。

ただ、甘いだけじゃない。

うんと深くて、底が見えない。


私を取り込んで、頭から飲んでしまいそうな――そう、蛇のような瞳だ。



――――……



私のセックスの経験なんて、ほぼ朝陽しか知らないと言ってよくて、しかも彼は根っからの明るい人だったから、

エッチのときも「コミュニケーション」の延長で、抱き合うのがほとんどだった。


服を脱がせる時も、裸で抱き合っている真っ最中でも、一緒にお風呂に入っても、どうでもいいことをおしゃべりしながら、クスクス笑ったり、

『コスプレしてみたい!』と、ディスカウントストアで衣装(猫耳つきメイド服)を買ってきたり……

まぁ、そういう、笑えるような、明るいエッチばかりしていた。



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