上司と上手につきあう方法【完結】
ササグさんの手を引いて立ち上がると、彼は苦笑して、それから私の肩を抱き、額に唇を押し付ける。
「おめでとう、美琴」
「ありがとう、ササグさん」
そしてミトンを手にはめ、オーブンを覗き込むササグさんを見ながら、私はもう一度テレビへと視線を向けた。
『バニーちゃんはね、幸せになりたいだけなのよ。だけど幸せになりたいって言えない子なの。そういうところが、いとおしくて、かわゆくてたまらないのよね~』
彼女の言葉に、小さくうなずく私。
「ササグさん、大好き」
「なんだ急に……好物のラザニアが食べられるからか?」
私に背中を向けたまま、笑うササグさん。
「それもあるけど、すごく言いたくなったの。好きって」