上司と上手につきあう方法【完結】
にしても、まさか朝陽から声を掛けられるとは思わなかった。
だって私、結構ひどいこと言ったのに……。
どくん、どくんと心臓が鼓動を早める。
どうしよう、なんて言ったらいいんだろうと、黙り込んでいると、
「別に、あとつけたとかじゃないよ。たまたま俺も用事があって」
と、朝陽が少し早口でささやいた。まるで言い訳をするみたいに。
「いや、さすがにそんなこと思ってないよ……理由もないし」
慌てて顔を上げ、首を横に振ると、朝陽がホッとしたように目を細める。
「よかった」
反り返った長いまつ毛に囲まれた、くっきりとした二重まぶたの奥の瞳がキラキラと輝いた。本当に嬉しそうだ。