上司と上手につきあう方法【完結】
おばあちゃんの時計、どうしても取り返したかった。
「一応言っとくけど、変なことしようとしたら、尖ったもので刺すから」
そんなもの持ってないけど……。
とりあえず私は朝陽に迎合するつもりはないという意味で、威嚇する。
私の敵意むき出しの発言に、朝陽はクスッと笑って肩をすくめると、そのまま私の手を離す。
「そんなことしない」
「――その言葉、信じるからね」
信じるなんて馬鹿らしいと生まれて初めて思わされた男に、信じるもへったくれもないのだけれど。
ここまで言われて、無理に私をどうこうしようなんて思わないだろう。
朝陽と一緒に、彼の部屋へと向かうことにした。