上司と上手につきあう方法【完結】
「イトコの姉ちゃんが夫婦で住んでたんだけど、海外勤務になってね。帰国が一年か、それ以上になるかまだはっきりしないから、身内に住んでもらってたほうが楽だって言うから、借りることにした」
「そう……で、時計はどのあたりにありそうなの?」
「ちょっと待って。小物類が入ってる段ボール持ってくるから」
朝陽もバッグをソファーの上に置くと、そのまま別の部屋へと入っていく。
ジャケットを脱いで戻って来た朝陽の手には、50センチ程度の段ボールがいくつか積み重なっていた。
軽々と持っているように見えるけれど、中身はずっしりと物が詰まっていそうだ。
「まだあと五つくらいある」
「そんなに……?」
全部確認できるだろうか。もしかしたら今日は見つからないかもしれない……。
思わず険しい顔をする私に、
「まぁまぁ」
と、朝陽。
「――わかった……」
床の上に置いた段ボールに手を伸ばす。
一刻も早く時計を探し出して、帰るんだ!