上司と上手につきあう方法【完結】

――――……



「コーヒーでも飲む? インスタントだけど」

「――頂きます……」



ため息をつきつつ、床から立ち上がりソファーに腰を下ろす私。

ずっと同じ体勢で作業していたから、背中の骨が悲鳴を上げている。


かれこれ小一時間段ボールの中身を取りだして調べたけれど、残念ながら時計は出てこなかった。



「困ったなぁ……」

「また来ればいいじゃん」



さらっと言ってのける朝陽に、背もたれにもたれたまま、思いっきり顔をしかめる私。

朝陽はキッチンへと向かい、慣れた様子で電気ケトルに水を入れ、食器棚から出したカップを並べ始めた。



「土曜日にでもまた来てよ。絶対あるから。で、ついでに掃除も手伝ってくれると助かる」



図々しいことを悪気もなくさらりと言える朝陽は、私の前にコーヒーカップを置くと、自分ももう一つのカップを口元に運び、私を見下ろす。


< 99 / 361 >

この作品をシェア

pagetop