彼女のすべてを知らないけれど
翌日。見つけた求人にさっそく電話し、面接を受け、見事採用された。
バイトが決まったその日の夜。
いつものように、俺はミコトと夕食を共にしていた。今までと違うのは、テーブルに並ぶものが多いということである。
「ミコト、いつもありがとう。今日は、感謝を込めて作ってみた!」
一人暮らしをして以来、貧相な食生活を送りつつも、俺は料理に興味を持っていた。人知 れず、ネットで料理のレシピを検索していたのだ。
最初は、料理人が主人公のドラマを見て影響されただけだったんだけど、今では自分の趣味になっている。
ミコトが持ってきてくれたケーキに加え、今晩は、俺の作った料理がテーブルに並ぶ。
生ハムサラダ 、唐揚げ、豚汁、チャーハン、卵焼き、マカロニサラダ。
「これは、お前が作ったのか!? 惣菜ではあるまい?」
「惣菜買うことも考えたけど、自分で作りたい気分だったんだ」
「信じられん、うまいぞ!」
食べるのが大好きなミコトは、嬉しそうにそれらを平らげていった。