彼女のすべてを知らないけれど


翌日。見つけた求人にさっそく電話し、面接を受け、見事採用された。

バイトが決まったその日の夜。

いつものように、俺はミコトと夕食を共にしていた。今までと違うのは、テーブルに並ぶものが多いということである。

「ミコト、いつもありがとう。今日は、感謝を込めて作ってみた!」

一人暮らしをして以来、貧相な食生活を送りつつも、俺は料理に興味を持っていた。人知 れず、ネットで料理のレシピを検索していたのだ。

最初は、料理人が主人公のドラマを見て影響されただけだったんだけど、今では自分の趣味になっている。

ミコトが持ってきてくれたケーキに加え、今晩は、俺の作った料理がテーブルに並ぶ。

生ハムサラダ 、唐揚げ、豚汁、チャーハン、卵焼き、マカロニサラダ。

「これは、お前が作ったのか!? 惣菜ではあるまい?」

「惣菜買うことも考えたけど、自分で作りたい気分だったんだ」

「信じられん、うまいぞ!」

食べるのが大好きなミコトは、嬉しそうにそれらを平らげていった。
< 40 / 211 >

この作品をシェア

pagetop