偽りの婚約者
叔父と話した後、千夏の父親から電話がかかってきた。
話しがしたいから明日、家に来てほしいと言われた。
千夏の両親には全てを話そう。
会社を出て千夏の家に行こうと車に乗った時。
《東條さん、今どこにいるの?》
《これから会社を出るとこだけど》
《東條さんに話しておきたい事があるの》
《話しておきたい事?》
電話の向こうから千夏の焦ったような声が聞こえてきた。
《実は、お姉ちゃんが家に来たんです。
お姉ちゃんの所に差出人が分からない手紙がきてその手紙には東條さんがしようとしていた復讐の事が書いてあったようなんです》
千夏の両親に復讐の事が知られてしまったのか。
だけど、どういう事だ……誰がそんな手紙を……。
1つだけ分かっているのは、やはり千夏が話したのではないという事だ。
それにしても、あんな焦った声は初めて聞いた。
両親は激怒しているのかもしれない……。