偽りの婚約者
「紗季さん嘘でしょ?」
「残念だけど本当の事よ」
今、私の目の前にいるのは本当に紗季さん?
とても冷めた目で私を見ている……まるで私の事を憎んでいるようにみえる。
ずっと、そんな目で見てたの?
「信じられない?証拠があるはずだから自分の目で確かめてみたら?」
「……証拠って何ですか?」
紗季さんは腕を出した。
「腕時計を忘れて来たの。
この後、東條君の所に行くんでしょ?
だったら千夏が持って来てよ」