最後の血肉晩餐
俺はこれ以上、怖くて見れないので、そっと扉から目を離そうとした。その瞬間、写真がチラッと見えた。
間違いない。木戸優香のアップの写真だ。
もうこれ以上、なにがなんだか耐えられなくなって、そっと気づかれずに、もう一度、扉から離れ、逃げ出すように患者の部屋の前に戻った。
部屋の前の椅子に座り、頭を下げ、廊下のタイルを見つめて思う。
これは見なかったことにしよう。俺は何も見ていない。自分に言い聞かせた。
分かった、という返事かのように患者の部屋から、ビィーという大きな音が鳴った。待ちに待っていた医者と看護婦達が駆けつけてきた。とうとうこの時がきたか――。
患者の様子を見て、俺の元に来た医者はこういった。
「ご臨終だ。後は頼む。遺族数人は別の部屋にいるのでそちらには死亡報告しておくので」
医者が立ち去るとともに、すっきりした顔をした充先輩が戻ってきた。
「友介、とうとうか。ささっと準備しよう」
充先輩のてきぱきした行動と、先程の奇行を思いだし、同じ人間なのかと、先輩の顔をちらみした。
間違いない。木戸優香のアップの写真だ。
もうこれ以上、なにがなんだか耐えられなくなって、そっと気づかれずに、もう一度、扉から離れ、逃げ出すように患者の部屋の前に戻った。
部屋の前の椅子に座り、頭を下げ、廊下のタイルを見つめて思う。
これは見なかったことにしよう。俺は何も見ていない。自分に言い聞かせた。
分かった、という返事かのように患者の部屋から、ビィーという大きな音が鳴った。待ちに待っていた医者と看護婦達が駆けつけてきた。とうとうこの時がきたか――。
患者の様子を見て、俺の元に来た医者はこういった。
「ご臨終だ。後は頼む。遺族数人は別の部屋にいるのでそちらには死亡報告しておくので」
医者が立ち去るとともに、すっきりした顔をした充先輩が戻ってきた。
「友介、とうとうか。ささっと準備しよう」
充先輩のてきぱきした行動と、先程の奇行を思いだし、同じ人間なのかと、先輩の顔をちらみした。