最後の血肉晩餐
 恵美を横へ退かし、100円を入れ動かす。右のアームは大きいキティの顔の中心を捕らえた。


「え~そんな所だと駄目じゃないのぉ~?」


右のアームはキティを下へ押し出し、転がって落ちた。

「やった! 俺って天才!」


「きゃぁ! 凄い! やったー!」


二人で両手を合わせ喜んだ。こんなに笑ったのは、だいぶ久しぶりだ。


「ウエディングのキティか。今の彼氏と結婚するんだろ? これは早めのお祝いかな?」


「うんありがとう。結婚はわからないけどね。もう諦めてる」


恵美はちょっと寂しげな表情でキティを見た。


「そうか……」


タイミングを逃すと、結婚出来ないというのは本当のようだ。俺達のタイミングも噛み合っていたなら、結婚できたのかも知れないのに。
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