最後の血肉晩餐
 好みもちゃんと覚えていてくれて、本当に優しい人なんだな。料理屋さんだから当たり前なのかな?


「若旦那! 恵美さんだけに優しいですね!」


こっそりと三人だけにわかるように言った。店内はテーブル席2つだけが埋まっている。聞こえてしまったら、良い気がしないだろうから小声になったんだろう。


「おっ俺は、恵美さんを元気にしたいのと……この日は二度と来ないんだし、良い日にして欲しかっただけだよ!」


真っ赤な顔して亮君は言った。


「それって好きっていうんですよ。旦那っ!」


大笑いしながら、信吾が言った。


「うるさい、あっちいって仕事しろ!」


「はぁ~い!」
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