最後の血肉晩餐
 信吾はその雰囲気を楽しむように、テーブル席の料理を作り出した。


「ちょっと、2番テーブルのお刺身まだぁ? お客さん待っているんだけど!」


美月もえが私を睨みながら言った。最近入ってきた、23歳のアルバイトの女の子だった。


さっきから挑戦的な目で見てくるところをみると、亮君のことが好きなんだろう。


23歳のむちむちと白い若い肌と、肩より少し上の上品な黒髪と半月の甘い目は、四葉亭のウェートレスにはふさわしかった。


私には友介がいるかも知れないけど、もえと亮が、もしも付き合ってしまったなら、ここには嫉妬で二度と来ないかも知れない。
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