最後の血肉晩餐
 23時になって、蛍の光が流れはじめた。閉店のメロディーだ。


22時半頃には閉店の片付けがスムーズになるように、もえは空いたお皿を次々と下げ、片っ端から暖かいお茶を出していた。


閉店間際にまだ残っていたのは、カウンターのカップルぐらいだった。


話に夢中だったのか、やっと蛍の光に気づいたようだった。お支払いはとっくに済ませていた。


「ご馳走様でした~! 本当に美味しかったのでまた来ますね!」


二人ともにっこりとした笑顔で最高の褒め言葉を残し、店を出て行った。


「ありがとうございました~!」
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