最後の血肉晩餐
 久しぶりの人肌のように感じられた。心地よく、落ち着きを取り戻すような暖かさだった。肩にそのまま顔を埋めた。亮君は私の背中を擦り、暫く抱きしめていた。


「俺じゃ駄目?」


頭の中で思考がクルクル回転する。どちらが上手な選択なのか? 考えている。愛は計算じゃないのに……。


なにも言わないまま、ぼっーとしていると、いつの間にか口を塞がれていた。


ねっとりとした舌が入り込み、口の中を掻き回した。甘いシャンパンの味がした。久しぶりのキスと、人肌に溺れそうになった。


「駄目だよ……まだちゃんと別れていないし」


亮は有無を言わさず、無言で私を抱き上げ、簡単に座敷まで運んだ。


上から亮君が顔を覗き込む。


「ちゃんと別れていない……ということは別れてくれるの?」
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