最後の血肉晩餐
「彼氏と一緒に飲んでいるので無理です。離してください!」



腕を思いっきり振ったが、男の手はまだ外れなかった。


「俺のことどう思う? タイプ?」


にやにやして、私の顔を覗き込んだ。日本酒の強烈な匂いが鼻腔を突いた。


「タイプじゃないし、彼氏がいますので、席に戻させてください」


「じゃあ電話番号教えてくれたら離してあげるね。はい、教えて!」


狂犬のように、この男に噛み付いてすぐにでも離れたかった。
< 426 / 672 >

この作品をシェア

pagetop