最後の血肉晩餐
 茂みに投げ出され、やっと髪の毛が開放された。


尻餅をした私が顔を見上げると、亮の手から髪の毛が何本か、こぼれ落ちるのが見えた。


亮はそっと静かに座り込み、私の目線の高さに合わせ、睨みつけた。


「いいか? 別れるなんて許さない。お前は俺の所有物だと言っているだろうが?」


「どういうこと? 私は物なの?」


また拳が鼻に飛んできた。今度は血が、容赦なく吹きだした。


血がぼたり、ぼたりと落ちる音に反応し、頭の機能が一瞬真っ白に止まったかと思った。私は勢いよく、後ろにひっくり返っていた。


「口答えするな。そうだ。アクセサリーのような物だ」
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