最後の血肉晩餐
「ありがとう」


桃は俺の手からペットボトルを受け取り、ゆっくりと飲み始めた。


「私よりも頻繁に会っていた女がいたようなの。全然気づかなかった。

仕事が忙しくて会えない日が単純に増えただけかと思っていたわぁ。

それだけじゃなくって、風俗も多かったみたいで……そっちは遊びとわかるから良いけれど別な意味でもショックだった。

だけど、やっぱり賢二のことは好きだし、良い思い出を沢山貰った相手だから、私は犯人を許さない!」


涙がボロボロとまたこぼれて、マスカラも剥げ落ち、滲んで流れた黒い涙が、青白い頬に筋を作った。
< 464 / 672 >

この作品をシェア

pagetop