最後の血肉晩餐
 車は小ぶりなトヨタのVITZ。ピンクの似つかわしくない車種が気の毒に思えた。


シスターりおは助手席の扉を開け、運転席に乗り込んだ。仕方なく俺も乗り込んだものの、胃液がすぐに込み上げてきた。


車の中に染み込んでいる悪臭や体臭に倒れてしまうかと思った。気を使ってられないと、ハンカチを取り出し、口や鼻を押さえた。


「ま、窓を開けてもらえませんか?」


「夏の暑い日なのに、クーラーをかけなくてもいいのですか?」


クーラーの風でこの悪臭が充満するなんて考えただけでもぞっとした。


「ごめんなさい。ちょっと気分が悪いので……」


「友介大丈夫?」


俺の体をさすろうとしたシスターりおの手は、赤い斑点のようなものがびっしりと、浮き出ていた。


それを見た瞬間ビクっと体が拒否反応をしめし、触らせないよう体をずらした。


「大丈夫です。早く行きましょう」
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