最後の血肉晩餐
 チラッとしか見えなかったが、銀色の業務用の大きな冷蔵庫が見えた。


以前はあんなのはなかった……彼氏が用意したのかな。


――別れるんだから、気にしない気にしない。


リビングの横長のテーブルには赤ワインが一本置かれていた。グラスも二個置いてある。


ピンクのバスタオルをソファーに投げ、木目の椅子に腰を降ろし、ワインを注いだ。


「うぉ~うまい! なんだこのワイン?」


ラベルが貼られていないワインだった。


自家製なのかな? あいつワイン好きだからサングリアとか良く作っていたもんな。
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