最後の血肉晩餐
「美味しい? そうでしょう、そうでしょう! お肉やこのスープは小料理屋で常連さんにだけ出したり、お裾分けしてるの。

裏メニューってやつね! 亮も絶賛で美味しいって食べてくれてるし、メニューにしたいって言っていた。

だからうちにも、ここにも業務用の冷蔵庫が置いてあるんだ~」


「ふ~ん……料理の腕、随分上がったのは本当だったんだな。彼氏は別れたくなくなるんじゃないか? これじゃ。あはは」


「……笑えないよ」



冗談だったのに通じないのか。それもそうか……空気が冷たくひんやりとなった。


「お前も、ワイン一杯飲んでからキッチンいけよ、ほら」


グラスにワインを注ぎ、恵美に差し出した。


「そうね!」
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