最後の血肉晩餐
 手に持っているワイングラスを恵美に投げつけそうになったが、あとちょっとの所で押し留めた。


「その内、賢二は私に付き合いたいと言ってきたわ。貴方と似ている部分もある賢二……桃さんと一緒に居るところを見ると、妬いたわ。でも所詮、身代わりは身代わり。

少し情が移っただけよ」


「じゃあ……寝たのか?」


体が怒りで震えてくるのがわかる。ワイングラスを持つ手も汗で滲んできた。胸もチクチクと言葉の針で刺され、痛い。


「ええ、でも安心して。貴方だと思ってしたわ。忙しくて会えない貴方を想像してね。

愛されているんだ私はと何度も言い聞かせながら抱かれていたわ。

友介という名の賢二は、私を沢山愛してくれたから、凄く心が落ち着いた」
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