最後の血肉晩餐
「お待たせ。取りあえず先にワインだけ持ってきたわ」


ボトルを片手に、もう片方には2つのワイングラスをカチカチッと鳴らし、恵美が現れた。


「テーブルがないから……あれでいいかな?」


ボトルとグラスは一度ベットの上に退避させ、ベット横の小さな白いチェストを目の前にズルズルと運んできた。


小さな照明でも置いてたのだろうか。引き出しが4つついている、ミニタンスのような物だ。


「よし! これでいいよね!」


ボトルの栓を抜き、グラスにワインが注がれた。ワインは赤黒く、この赤には血の赤が含まれていたなんて想像もつかなかった。
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