最後の血肉晩餐
「あれ? 本当に何か臭うわね? 生ゴミの臭いかしら? 遺体はちゃんと処理をしているのに、おかしいわね?」


カチャリ。その時、扉がゆっくりと開き始めた。


ゴクリと唾を飲んだ。ドクドクドクと鼓動が早くなる。誰だ? 冷や汗が滝のように流れ出し、顔が引きつってしまう。手には滲んだ汗が握り締められていた。


「おい、この家には他にも人がいるのか?」


「いるはずないじゃない。二人だけで生活する場所なんだから」


扉のほうを見開いた驚きの眼で、じっと眺めているのを気づき、恵美は振り返り、目線を追い、視線はドアへと向けられた。
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