最後の血肉晩餐
 大きく開いた口から覗く牙は、唾液と血が混ざり合ってできた水滴を、氷柱の雫のように伝い、胃へとどんどん運ばれた。


シスターの体臭、口臭、人肉を焦がした臭いが混ざり合い、香ってくる悪臭もこの世のものとは思えないほどの地獄のような匂いが鼻腔に突いた。


人の肉を噛み砕く音……グロテスクな食事に悪臭のスパイスが効き、反吐が出そうになった。


だが何をされるかわからない。見たくは無いが、視線は絶対に標的からは離せない。じっとりと額には冷や汗が浮かび上がる。


「シスターには御呪いを教わったの。それも貴方に関するものよ」
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