はじめからおわりまで
「その猫、うちの子でさ。一緒に散歩してたのに、急にこっちへ走って行っちゃって」

飼い主をおいていくなよな、とその人は私の膝の上にいる猫をなでた。

「きみは・・人間だよね?」
「え?」

「いや、なんかあまりにも綺麗だからさ。今日は満月だし、幽霊的なものがでてもおかしくないかなって」
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