幸せの掴み方
その日、陽介もそれ以上の話はせずに、二人は別れた。

圭祐は、部屋に戻ると、陽介の言っていた、写メが気になり、
自分のプライベート用の携帯を出し、ファイルを確認すると

「何だ!!この写真は・・・・・・」

圭祐は、柚葉に送り付けられた写メを見て、驚愕した。


翌日、圭祐は、信二の所へ行き、麗美の一件を話、写メに関しても
信二に見せ、麗美を首にすることを承認してもらった。

その後、圭祐は、専務室に麗美を呼び出し、相場にも同席してもらい
話を切り出した。

「この写真の、説明を聞きたいんだが!?」

「・・・・あら、良く撮れているでしょ!! 奥さんに送って
 おいたのよ・・・・・
 離婚したそうですね。これで邪魔者はいなくなったし、早く
 私達の結婚式をやりましょう!!」

麗美は、悪びれる様子もなく、むしろ圭祐に結婚を迫って来た。

「ふざけるな!! 誰が君みたいなのと結婚するって言った!!?」

「だって、あの女は、あなたとは釣り合ってないじゃない!!
 私の方が、家柄だって、容姿だって上よ!!
 それにあなたのお母様だって、私の事を気に入ってくれているのよ!!
 何が不満なの!?
 あんな女は、わざと子供を作って、あなたを縛り付けただけじゃない!!
 どこが良いのよ!! 好きでもないのに、結婚したんだから、
 私が、助けてあげたのよ!! 感謝して欲しいわよ!!」

麗美がそう言い放つと、圭祐は、今まで見たことがないようなほど
恐ろしい顔で、麗美に

「これ以上は、話にならん。君は、今日限りで首だ!!
 君の父親にもこの件は、話を通してある。
 もう、君の話を聞く必要はない。出て行ってくれ!!」

圭祐の怒鳴り声と、恐ろしいほどの怒りで、麗美は真っ青な顔をし、
体を震わせながら専務室を出て行った。
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