幸せの掴み方
相楽邸に着いた二人は、信二と加奈子に笑顔で迎えられ、菜々美も
始めは緊張していたようだが、少し時間が経った今では、すっかり
二人に打ち解けていた・・・・

「あぁー、私は、何て愚かだったんでしょ・・・・こんなに可愛い孫の
 成長を見て来なかったなんて・・・・・」

加奈子は、今までの事を後悔しながら、信二に言うと

「俺達と圭祐には、時間が必要だったんだよ・・・・
 良いじゃないか、これからの菜々美をしっかり見届ければ。
 しかし菜々美は、4歳にしては、賢い子だな・・・
 小さい頃から大人の中にいるせいかも知れないが、頭も良いし、
 何より周りの雰囲気をすぐに読み取る力があるな・・・・・」

「あなたったら・・・・クスクスッ・・爺バカですね!?」

「ハハハッ・・・そうかもな! 何せ、孫は、菜々美一人だからな・・・」

信二もつくづく、今日と言う日に感謝していた。

娘の久美は、結婚はしたが、旦那に子種がないらしく、子供はいない・・・
久美は、それを承知したうえで結婚し、それゆえに会社は継がない・・・
そう信二に告白したのだ。

今では、久美は、喜和子と一緒に住んでおり、久美の旦那と三人で
仲良く暮らしているらしい。

信二は、最近の圭祐を見ていて、カウンセリングに通うようになってから
圭祐は、経営者としても成長してきており、今までなら冷血な専務で
通っており、社員からも恐れられていたが、最近は圭祐を纏う雰囲気が
柔らかくなってきていて、相場からも人として柔らかくなってきていると
報告を受けている・・・・

信二は、皆で加奈子の作ったお昼を食べている時に

「圭祐、来年、年明けから、社長になって欲しいんだが!?」

「えっ・・・・・父さん・・・・・」

「お前もだいぶ成長してきたし、俺も会長としてお前を補佐していくから
 社長をやって欲しんだが・・・・・」

圭祐は、突然の信二の告白に驚きを隠せなかった。


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