幸せの掴み方
「圭祐、お父さんは、最近のあなたの成長ぶりを評価しているのよ。
 離婚前のあなたは、仕事に対して冷血で容赦なかったみたいだけど
 経営者として、それだけでは会社は上手く行かないわ・・・・
 でも、あなたは最近、頑なだった心が和らいできたこともあって、
 醸し出す雰囲気も柔らかくなってきている・・・・
 お父さんは、その柔軟性が出てきたことを評価しているのよ・・・・」

「母さん・・・・・俺に出来るだろうか?」

「大丈夫だ。私もついているし、お前が間違った方向に行かないように
 きちんと補佐するから・・・・・」

圭祐は、信二の言葉に頷き、新年度から社長になることを承諾した。



その日、圭祐は相楽邸の帰りに、携帯ショップへ行き、菜々美に
子供用の携帯を買った。

「菜々美、この携帯は、お父さんと話したくなった時に使いなさい。
 それ以外は、使ったら駄目だよ!!
 それからママにも、この携帯の話をきちんとするんだよ・・・
 幼稚園には持って行かない事。
 パパと以外はこの携帯を使わない事。
 菜々美、守れるかな?」

「うん、パパと話したくなったら、電話をすればいいのね!?」

「そうだ。良い子だ。パパとの約束を、きちんと守ろうな!!」

「うん!!」

そうして圭祐は、菜々美に携帯を預けた。

まだ小さいし、早いとは思うが、なかなか菜々美と話すことも出来ない
し、これから大きくなれば柚葉に話せない事も出てくるだろう・・・・

そんな事を考えながら、圭祐は菜々美を美代子のマンションへ届け
美代子にも、携帯の件を話、柚葉に話してもらうように伝えた。


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