幸せの掴み方
柚葉は、圭祐に誘われて、生まれて始めてバーに入った。

度数の低めのカクテルを選び、柚葉は、圭祐と乾杯した・・・・

圭祐は、さすが営業マンで、話が上手く、柚葉も段々警戒心が解け、
圭祐との会話を楽しんでいるが・・・



私は、所詮、相楽さんは世界の違う住人のなので、今日の事は、いい記念に
と思いながら、私は、そろそろ終電も近い為、帰ることを告げ、
お金を払おうとすると、相楽さんが

「僕が誘ったんだから、良いよ。」

そう言われ、あまりお店で揉めるのも嫌だったし、金額も大した事はないと
思ったので、相楽さん甘えることにした。

圭祐が会計を済ませ、二人で店を出ると

「ご馳走様でした。それでは、失礼します。」

私は、相楽さんにお礼を述べると、駅に向かって歩き出そうとしたら、
少し酔っ払ってしまったようで、足取りが覚束なく、不意によろけてしまい

『あっ、転ぶ!!』と、思い、目を瞑ったが、

『あれ、痛くない・・・・・』

私は、そっと目を開けると、相楽さんに支えられた・・・・

男の人の腕に支えられて、私は、心臓が口から出そうなほど、ドキドキ
してしまい・・・・顔は、自分でもわかるほど真っ赤になってしまった・・・

「あ・あ・ありがとうございました。すみませんでした・・・」

柚葉は、真っ赤な顔をして、圭祐にお礼を述べ、気を取り直して、
駅に向かおうとすると、

「送って行くよ・・・またこけられても心配だから・・・」

「えっ・・・だ・大丈夫です。本当にこれ以上、迷惑はかけられません・・・」

柚葉は、思いっきり遠慮したのだが、圭祐には聞いてもらえず、
無理やり腕を取られて、駅に向かった。
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