幸せの掴み方
菜々美は、柚葉が産み終わるまで預かってもらい、湊は、
ドキドキしながら、分娩室に入った・・・・・

分娩室は、陣痛で苦しんでいる柚葉を中心に、看護師や助産婦に
医師が気忙しく動いていた・・・・

「さぁー、久瀬さん、頭が見えてきましたよ・・・・もう一息ですよ・・・」

看護師の声に、柚葉は、もう一度息む・・・

「うっ・・・・・・・・はぁ・はぁはぁはぁっ・・・・・・・」

「柚、頑張れ!! もう少しだ!!」

湊は、柚葉の隣に立ち、柚葉の手をしっかりと握り、柚葉を励ました。

そして・・・・

オギャー・・・・オギャー・・・・・オギャー・・・・

「おめでとうございます。元気な男の子ですよ!!」

「ありがとうございます・・・・」「あ・・りがとう・・・・ございま・・す」

湊も、柚葉も、無事に真之介が生まれ、ホッとしたと同時に、湊は、
命の誕生に立ち会うことが出来たことに感動していると、
小さな生まれたばかりの赤ん坊は、看護師たちの手で、綺麗に拭かれ、
柚葉の胸元にやって来た。

「柚葉・・・・・良かった・・・・ずっ・・・・・ずっ・・・・」

「ヤダ・・・・湊ったら・・・・泣かないでよ・・・・」

「否・・・・・やっぱり、立ち会って良かった・・・・ずずっ・・・・」

柚葉は、涙を流す湊を、愛しく想い、二人でこの子を大切に育てようと
改めて決心した。

柚葉は、菜々美の時は、圭祐が立ち会ってくれた事も想いだし、
もし、あの時、真之介がお腹の中にいることを告げていたら、
ここにいたのは、圭祐だったのかも知れない・・・・

そんな風に思わずにはいられなかった・・・・・
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