幸せの掴み方
「私こそ・・・・私が至らなかったから、お義母さんたちに嫌な思いを
 させてしまったのに・・・・・」

柚葉は、涙が止まらなかった。

そんな柚葉を労わるように、圭祐は、柚葉の涙を拭いながら

「柚葉、そんな事はない。お前は、十分に頑張っていたよ。
 
 俺の我儘に、ずっと付き合ってくれた。

 俺は、離婚してから、カウンセリングに通っているんだよ・・・・

 カウンセリングを受けるようになってから、俺は、漸く自分と
 向き合うことが、出来るようになって来たんだ。

 そして母さん達の事も許せるようになって、俺が変わると、
 全てが変わって来たんだ・・・・

 だから、柚葉、お前は自分を、もう責めるな!
 
 お前は、よく頑張ってくれたから・・・・・」


柚葉は、圭祐の言葉に、驚いた。

「圭祐、カウンセリングを受けているの?」

「あぁー、柚葉と別れてから、藤川の件もあって、結構精神的に、参って
 いたんだ・・・・

 その時、今の先生を紹介されて・・・・今まで自分が、いかに子供
 だったか、よく解ったよ・・・・

 だから、柚葉には随分面倒かけたと思っているし、感謝している。」


「・・・・・・圭祐・・・・・・」


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