幸せの掴み方
「ちょっと、早苗、声が大きいって!」

「あっ、ゴメン・・・・つい夢中になっちゃって・・・・・」

圭祐と相場は、苦笑いしながらも、食事を終えた圭祐は、

「じゃー、僕は先に戻るから、君たちは、時間までゆっくりしてると良いよ」

圭祐はそう言い残し、一人、社長室に戻った。




『そうか、柚葉は、モデルを始めたのか・・・・』

圭祐は、菜々美といる時でも、あまり柚葉の事は、聞かなかった。

柚葉の事を聞けば、必ず湊の事も耳に入る・・・・圭祐としては、
未だに柚葉に対する気持ちがあるが故に、聞くことが出来ないのだ・・・

それでも柚葉の姿が見たくて、その日、会社の帰りに、書店に寄り、
柚葉の載っている雑誌を購入した。

部屋に帰り、柚葉の載っているページを開き、圭祐は、柚葉の美しさに
息を飲んだ・・・・

一緒にいる時には、気が付かなかった美しさに、苦笑いしか出て来ない・・・

圭祐は、柚葉のページを捲るたびに、敗北感を感じながら、

「きっと、アイツのお陰なんだろうな・・・・・」

そう自然と声が出て、圭祐は大きなため息が出てしまった。

圭祐は、湊が柚葉の魅力を最大限に引き出していることに、嫉妬を
覚え、自分では出せなかった悔しさも感じ、圭祐は自分の気持ちが
未だに、柚葉を強く追い求めていた。
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